青ひげ公の城

最近、自室でオペラばかり聴いている。
聴きながらいつの間にか寝てしまう事も
しばしばある…。全体構成がとにかく
長大。1回で全曲すべてを聴くわけでは
ないのだが、どうしても途中でつい
ウトウト…。

「ちゃんと聴いていないじゃんか」

と言われると返す言葉もありません。

バルトーク作曲の「青ひげ公の城」、
時間にして約1時間の短いオペラがある。
小澤征爾さんが大病を患い、さいとうき
ねんとの初回復帰講演に選んだ曲。
小澤さんの言葉を借りると、

「短い分、中身がギュッと凝縮されて
 詰まっているのよ。無駄が一切ない

 のよ。容易い音楽じゃないのよ。」

その講演の際の記録動画が残っている。
リハーサルでの静かな終曲間際の小澤

さんの表情を見る度に戦慄を覚える。
まさに音楽に命をかけた鬼の形相から
強烈に放射されてくるオーラ。
こんな言い方は不謹慎だと思うが大病を
した後の小澤さんの風貌には得も言われ
ぬ凄みが備わったのではないかと思う。



♪小澤征爾 76歳執念

生の小澤さんの演奏も聴きに行く決心を
しておかないと、その内大きく後悔しそ
うな気がする。

もう一度、青ひげやってくれないかなー

青ひげは高校時代から思い入れのある
大好きな曲の一つである。その頃は交響
曲、序曲など独唱が入らない曲ばかりを
好んで聴いていたのだがこの青ひげだけ
は何故か例外。

現在では高校時代もLPで持っていたブー
レーズ盤(BBC響)、ケルテス盤を良く
聴くのだが、今日はフリッチャイの奏で
る音を久方ぶりに聴きたくなり手に取っ
た。フリッチャイ(青ひげはF.ディース
カウ)ならではの独特な青い世界の広が
りを堪能する3連休最後の朝。




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