私にとっての音楽とは
娘がアマチュアオケでコントラバスを
弾いている。
ところが普段はほぼクラシック音楽を
聴いている所を見た事がない。
今年の年明け、房総のとある場所への
小旅行の為に娘が運転する車に長時間
乗せてもらったが、娘の車の中で流れる
音楽も大好きな「うただ」が圧倒的中心
で流される。
その内、アニメソングも流れ出す。。
ハンドルを握りながらご機嫌な鼻歌まで
飛び出す。
高校生時代(筑波大付属)からオーケス
トラ部に所属してコントラバスを弾いて
いた娘である。
普段からクラシックを良く聴く私には
どうも理解ができない。
娘に聞いてみた。
「普段からまったく聴かないのに、
オーケストラ活動にまで参加して
クラシックをやっているのは、
なぜ?」
「私にとっては、ピンとくる音楽か、
それ以外の音楽か、の2つなの。
オーケストラの音楽も好きなんだ
けど普段の生活の中ではもっと
好きな音楽がある。
ピンとくる音楽はジャンルに絞ら
れたくないの」
◆
クラシックこそ最高の音楽であり、
それ以外のジャンルは音楽としての
価値が低いと思っている人、
オペラを聴く時には訳されたセリフ
を把握しながら聴くべきと強制して
くる人。
クラシックを好きな人は形だけを
重んじる”堅物”が多い。
音楽以外の話をしよう。
私は小説を読む時、外国人作家の本
は、ほとんど読まない。
外国語を日本語に翻訳する人が持つ
語彙力で文章が持つ深み、微妙な味
が、全く変わってくるからである。
大体においてはその訳された日本語
には薄っぺらな物が多い。
#語彙
↑読めますか?
若い方が芥川賞、直木賞を受賞しても
その受賞本に興味が向く事はない。
1度だけで懲りた。
読後感が何も残らない本は読むに値し
ない。
◆
CDジャケットに付属している歌曲の
日本語訳等に至っては文章が究極的に
稚拙なものが多い。
偉大なる作曲家の作った曲が台無しで
ある。
良い例を紹介しよう。
このCDジャケットに付属されている
薄っぺらな日本語が、youtubeでは
見事な日本語表現力で訳されている。
https://www.youtube.com/watch?v=qCK9srHcfok&t=842s
◆
私はオペラを聴く際には、粗筋だけを
把握して、あとは音楽を聴いて伝わって
くる世界、感情のようなものを想像しな
がら聴いている。
クラシックだけではない。
ジャズも然り、ロックも然りだ。
スコアが無いと音楽じゃない?
スコアが無い即興的な音楽は音楽では
無いとでも言いたいのか?
Brian EnoのAmbient音楽にスコアが
あるとでも思っているのかね?
音符で表現できるとでも思っているの
かね?
全ては娘が言った「ピンとくる音楽」
かどうか、が私にとっての音楽の全て
である。
そんな私の音楽への接し方を非難する
人は音楽を語る資格すらない事を認識
すべきである。