最上級の喝采の送り方

オーケストラコンサートで曲が終演した時の
喝采の送り方。。

『ブラボー!』と叫ぶ、、、って
これ言わないといけない的な文化が浸透して
いるのではないか??

しかしながら今まで気持ちの籠った胸が
すくような喝采の声を聞いたことがない。
単なるお義理にしか聞こえないものばかり。。

そもそも『ブ、ラ、ボ、ー、』
と一言一句はっきりと言うものではない。
本当に感極まると言葉にしようと思っても
言葉にならない筈だ。
下手な『ブラボ~』など耳にすると却って
苦々しく思う。

総じて日本人はこの喝采の声を上げるのが
不得意な民族なのではないかと思う。


過日。
千葉交響楽団の演奏を初めて聴きに行った
時の事。
演奏会のトリはシューマンの交響曲第2番。
それはそれは、、もう素晴らしい演奏だった。

千葉県民の奥ゆかしさからか、
『ブラボー!』の声を上げる聴衆もいなかった。

その代わりに会場割れんばかりの拍手喝采。
ふと横を見ると和服姿のお歳を召された女性
の方が、すっく、と立って静かに拍手を送って
いらっしゃった。

これこそ最上級の喝采を送る姿だと思った。
声を張り上げるだけが決して能じゃない。

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