死とは何か

科学誌Newtonのこの表題を目にした時、
読みたい欲求を抑えられなかった。

生と死の境目の定義はそもそも何なのか。



医者が死亡判定を出す時には7つの項目を
チェックして全てを満たしている時に
死亡した、と判定するらしい。
但し、心臓の鼓動を維持する、呼吸する、
など人が生きていく上で基本的な指令を
出す脳幹が機能停止しているかのチェック
なのだそうだ。

①ペンライトなどによる瞳孔チェック
②綿棒などで目の角膜を刺激
③眼球を押す。。
④耳に水を入れて。。

先日親父が目の前で亡くなった時、
先生が7つもチェックしていただろうか。。



臓器移植法という法律がある。

でも、

「脳死は死である」

とは、いっさい書かれていないという。

「脳死した者の身体から移植用の臓器を
 摘出できる。」

ただ、それだけだそうだ。
死について臓器移植法は何も定義していない。

読んでいて怖くなってきた。

しかしながら脳細胞はわずか4分の低酸素
状態で死に瀕するそうだ。
脳細胞が死んでもなお、人は生きていると
言えるのか。


死の間際に見られる神経細胞の
最後のあがきといわれる現象があるという。

『ターミナル拡延性脱分極』


これが起きた部分の回復は不能なのだそうだ。

”死につながる最終的な変化の可能性がある”

という説もあるようだ。

今現在の最先端の科学をもってしても、
生と死の線引きは未だ不明確のようである。


親父の最期の瞬間を看取った。
傍目からは安らかな最期に見えた。

でも親父本人の身体の中では実は何物かが
目まぐるしく動いており、
何かを感じていたのかも知れない。

考えさせられる誌であった。



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