読書の秋


台風が未だに上陸しているが既に晩秋。
すっかり寒くなってきた。。
食欲の秋、芸術の秋、読書の秋、腰を気
づかいながらの消化不良気味のスポーツ
の秋。。別に秋に限らなくてもいいような
気もしますが…。

「ハルキスト」について先日個人的に思
う事?を書いたのでその他に好きな作家、
その著書を順を追って取り上げてみたい
と思った。

村上春樹氏以外にも好きな作家は何人か
いるが、やはり村上氏の次は誰?という
事になると「宮部みゆき」氏かなぁ…。

最初は女性の方という事で

「男が読んでもいいの?」

といった遠慮があったが、そんな心配は
全く無用。好きな著書は数知れず、、
小暮写真館、模倣犯、火車、レベル7、蒲
生邸事件、といったあたりがすぐに思い
浮かぶ。。

#全然、数知れてるじゃん。。


「模倣犯」のラスト数十ページで主人公
が発した一言により、それまで鉄壁だった
、というより自分の完全犯罪ぶりに自己
陶酔さえしていた連続殺人犯が音をたてて
崩壊していく様の描写力の凄まじさは他の
追随を許さない。テレビ映画でも何度か
取り上げられているようだが自分は敢えて
見ない事にしている。本から作り上げた
自分の世界を大切にしたいから。


「小暮写真館」はとにかく登場人物が魅
力的。花菱家の長男(高校生の主人公)、
花菱パパ、弟のぴか、友人のこげぱんと
テンコ。花菱パパの脳天気ぶり、すぐに
拗ねる所は読んでいる読者の私自身を投
影しているような気がしてならない。
気のせい?。。
いつもサイケデリックな天才肌のテンコ
君。弟の花菱 光、名前が"光(ヒカル)"
だから゛ぴか゛というあたりも何だか気
が利いている。とても可愛らしい子供で
ある事が伝わってくる。頭を撫で撫で

「(^_^)ノ""""ヨシヨシ」

してあげたくなる。こげぱん(女子高生)
を指して「あなた、水泳部の方?」の場
面では本の中の主人公と一緒に思わず吹
いてしまった。

腹イテ…いひひひ…。

でも面白おかしいだけの物語ではない。
この本の主人公は花菱の息子じゃなく、
亡き小暮写真館のおじいちゃんかも知れ
ない。
幼少の頃に不幸な事故で亡くなった妹の
"ふうこちゃん"かも知れない。

我が子を亡くした時の母親の悲痛な嘆き
悲しみ、親戚連中からの心無い叱責、軋
轢を受けるといった辛い場面もある。。
過去に起こった記憶として決して風化さ
せる事が出来ない悲し過ぎる出来事。

でも写真の中の幼い女の子はいつも笑っ
ている…。

「撮って。ふうこを撮って。」

物語の最後には家族に軋轢を加えてきた
親戚連中を前にして花菱兄が鬱憤を思い
っ切り晴らす爽快な場面が待っている。
友人になりかけた一癖ある顔見知りとの
唐突の別れがある。

読後感をひきずる宮部作品の中で私自身
が最も愛着を感じている小説かも知れない。


その他、物語の最後まで犯人が顔を表さ
ない「火車」、226事件の時代に主人公が
タイムスリップする「蒲生邸事件」、
いずれも卓越した著者の力が遺憾なく発揮
された力作揃いだ。

宮部みゆき氏の本はどれも読者に直接、
語りかけてくるような口語体の文章が織
り交ぜられている。
「ストーリーテラー」と言われている所
以、ふと母親から優しい言葉をかけられ
ているような感覚を覚える、素晴らしい
と思う。

女性の方の年齢を云々するのも野暮だが
1960年生まれ、私のひとつ年上の方であ
る。

小暮写真館、蒲生邸事件などもそうだが
何気に超常現象を取り入れた著書が多い。
さすがに小暮おじいちゃんの幽霊までは
現れてこなかったが、それと感じさせる
場面はあった。

最近の著書では最初から最後までモロな
SF小説も書いているようだ。。


「未来の世界で悪役退治に戦士が戦う」

的な…。

まるでTVゲームのような世界。
スリルは無くもないがストーリーの設定
が私にはちょっと、、。

これまで色々な作品を書いてきたので、
ここらで小休止という所なんだろうか?
それともスランプ?つい心配になる。

「ボツコニアなんちゃら?」、、という
本には正直ちょっとついていけませんで
した。。

私が最近の本を良く読んでいないだけか
も知れない。最近出版された本は図書館
の待ち人数も多いしね~。
あれだけ印象に刻み込まれる大傑作を書い
てきた同世代の作家の方。
これからもずーーっと応援していきたい
と思う。

近い内にまた衝撃的な著書と出会える日
を心待ちにして…。



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