ハルキストとは?

先日、「日本人の中でワールドワイド的
に有名な人物は誰か?世界に最も影響を
与えている日本人は誰か?」というお題
の民放番組があった。

第一位は作家の村上春樹氏。
これまでもノーベル文学賞の候補に何度
も名前が挙げられてきたが未だに受賞に
は至らず。
何が障壁になっているのだろう、、
理由がさっぱりわからない。。



日本国内よりも海外(特に米国)での人
気が高い作家との事。
私も村上氏の作品は大好きだ。
ノルウェーの森、ダンス・ダンス・ダン
ス、ねじまき鳥クロニクル、海辺のカフ
カ、1Q84、色を持たない多崎つくると…、
小澤征爾さんと音楽について話をする
(対談集)、etc.。

魅力的な著書ばかりなのだが、多分、多
くの人がそうであるように私も20年程前
に゛ノルウェーの森゛から村上ワールド
に入り込んだ。初めて読み終えて余りに
重たい結末にショックを受け、続け様に
二度、三度と読み返した事を覚えている。
大切な人への愛おしさ、決して返る事の
無い深い喪失への悲しさに文字通り打ち
ひしがれる思いをしたものだ。
それ以来、図書館に置いてある村上氏の
本は全て読んだ。

俗に『ハルキスト』という言葉がある。
言葉の定義にも依るのだが、単純に
「熱狂的に村上作品が好きな人」を指す
のであれば私も立派な?ハルキストだ。
ところがネット上などで見てみると、ど
うも悪意、中傷も含まれた言葉として使
われているようだ。

「あの必要以上に熱狂する人達は嫌いだ」
「そこも真似ているの…?という残念な
 顔立ちの人が多い」

とか。。
他人の顔立ちを云々する前に「そういう
自分はどうなのよ!」と言いたい。。
とはいえ、確かに「。。普通の方だった
んですね。」と思わせる顔立ちをしてい
る方ではある。あの素晴らしい物語の
著者という事で王子様然とした風貌の人
を勝手に想像してしまうんだろうな。。

ただ、確かにハルキストを自認する集団
がノーベル賞週間になると脳天気に、
はしゃいでいる"良く見る光景"にはあま
り感心はしない。。まあ、応援したくな
る気持ちはわからんでもないが、

「自分は凄い人を知っているんだ。そん
 な自分って凄いだろう。」

と言わんばかりの世の中からの賞賛の矛先
を勘違いしてるんじゃないの?的集団。
村上氏の新刊が出るや、、わっ!と群が
るハルキストの姿も見ていてちょっと異常
なものを感じる。。中には物語の登場人
物に何から何まで自分の生活スタイルを
合わせるような熱狂的な人もいるらしい。

村上氏の物語に登場する主人公はちょっ
と変わっている。
一言一言がなんだか妙に理屈っぽい。。
実際に自分の身の周りにいたら、ちょっ
と距離を起きたくなるような人かも知れ
ない。

でもそういう人物像が村上ワールドの住
人になるとその屁理屈さ加減には共感を
覚えるし、魅力的な人物にすら見えてく
るから不思議だ。。

中には1Q84の女性の主人公のように必殺
仕事人も顔負けの凄腕の人物が登場したり
カフカ少年が出会う中性的な魅力を持つ
何ともスタイリッシュなお兄様が登場し
たり、何を象徴しているのかわからない
謎めいた羊男が登場したりする。
ダンス・ダンス・ダンスの中で主人公が
異次元の世界に迷い込み羊男と出会う場面
の描写力の巧さにはゾッ!とさせられた
なぁ…。

小澤征爾さんとの対談集も興味深く読ん
だ。クラシック音楽事情にも相当に"通"
な方のようだ。残念ながら年代の違いの
せいなのか、好みの違いのせいなのか、
対談の中で取り上げられるアルバムが古
く、私の知らないアルバムばかりだった。
唯一、ピアニストのグールドの素晴らし
さを云々している個所があったような
気がするが良く覚えていない。。
もう一度読むか。。

結局の所、ハルキストという言葉の定義
が何であれ、他人がどうであれ、
私が村上氏の著作品に寄せる思いには寸
分の影響すら及ぶ事は有り得ないという
事だ。。。

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