エッセイ集を読む


「おおきなかぶ、むずかしいアボカド」


『1Q84』の執筆を終えた後の村上春樹氏の
エッセイ集をGW後半に読んだ。
女性雑誌「アンアン」に「村上ラヂオ2」と
して暫く連載されていたエッセイを一年分
寄せ集めた一冊。

とても肩の力が抜けたゆる~い雰囲気を持つ
本だと思うが、所々にキラリ!と輝く感性を
感じる。

とても共感を持って読み進める事ができる。
世界的な作家なのに腰の低い謙虚な姿勢が
貫かれている文章。人間は謙虚さが一番だ。

引き出しの多様さにもほとほと感心させられ
る。プロの執筆家にかなうわけもないが、
マイブログの長ったらしい駄文も少しはかく
あるべし!と思う。

大橋歩という方の銅版画も素朴な味があり、
ひとつの章の終わりにオマケで付いている
「今週の村上」の一言にもクスクス笑って
しまう。

特に面白かった章の標題と内容と感想を簡
単に書き留めておきたい。

》ローマ市に感謝しなくては

マニュアルシフトの車の運転が好きだった
若い頃の事を思い出した。
流麗にシフトノブを操り、エンジン音をヒュ
ンヒュン鳴らして。。
本の中に登場するアルファロメオじゃなか
ったから

「ぶーー。。ひーん、、」

だったかな?(初代??ランサー・ターボ)


メカを操っている無上の喜びを感じたもの
だ。

女性の方がマニュアル車を運転している姿
は颯爽としていて格好良い!
と僕も思います。
高齢者の運転による事故が増えている昨今、
マニュアル車の普及が見直されてもいいの
かもという記事が最近載っていましたね。

》いわゆるミートグッドバイ

週末毎に運動をしているが肉離れ、を体験
した事は未だにない。幸運な事に。。
いかにも痛そうな名前の症状だ。

元巨人軍監督の長嶋茂雄氏が肉離れ、の事
をミートグッドバイと呼んだとか。。
本当にその人らしい天然エピソード。。

》オリンピックはつまらない?

開催地を発祥の地アテネに固定しちゃえ!
全国高校野球は毎年甲子園で開かれるのに
オリンピックは毎度開催地を決めるのに大
騒ぎして莫大なお金もかけるというお話。

国民の税金で集めたお金のかけ所を間違え
ていないですか?

》右か左か

東条英機は左利きだったらしい。
敗戦後、自分の心臓を狙って左手でピスト
ル自殺をはかったがうまくいかず、占領軍
に逮捕され、輸血されて一命をとりとめ、
裁判にかけられて絞首刑に処せられたとい
う身も蓋もないお話。。

「ったく、もー。。」と言ったのか?
言わなかったのか?
自分は右利き。良かったのかな?

》やあ暗闇、僕の旧友

地下鉄銀座線はその昔、駅に到着する毎に
ばたっと照明が消えていたというお話。

懐かしい!!。。

その頃の地下鉄にはまだ空調装置というも
のが付いておらず、真夏に汗だくになって
乗っていた記憶がある。あの一瞬の漆黒の
闇が私も好きだった。



》悪魔と青く深い海の間で

「切羽詰まった」「絶対絶命」という意味
の言葉らしい。

自分は海で泳ぐ事はあまり好きでない。身
体は楽に浮くが見えない深い所からどんな
生物が急に現れるかわからない。どでかい
毒クラゲがこっちに向かって浮いてきたら
恐怖だ!

ジムのプールで泳ぐに限る。
アイスもあるし。。

》ちょうどいい


自分の事を「おじさん」と話す度に何とも
言えない違和感を感じる。「おじさん」な
んですけど。。

》新聞ってなに?

アメリカの1コマ漫画からの紹介話。
ある日お母さんが新聞を広げてこう言った。

「新聞によれば郵便局は土日の配達をやめ
 るんだって」

ひとりの男の子は「ん、郵便ってなに?」、
もうひとりは「ん、新聞ってなに?」

と、尋ねる。。
これって確かに、もう笑えない。。

。。。

また無駄に長くなってしまった。。。
次回に続く(?)






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