宮崎監督の雷(いかずち)

長編アニメ製作から引退表明した宮崎監督
の最近の動きが特集される番組という事で
11月13日(日)21時からのNHK特集を見た。

番組後半で宮崎監督が見せたあの激しい
までの怒りの雷が自分の中に深く留まっ
た。こうして自分の日記の中に書き留め
ておこうと思った。
ゲーム会社ドワンゴの会長から人工知能
を使ったCGの画像を紹介されている場面
で事は起こった。
問題のCGは人工知能で移動する事を学習
させられており何とも不気味で床の上を
蠢くグロテスクな生命物体として描かれ
ていた。
ドワンゴ会長:
「頭を使って移動しているんですけど、
 基本は痛感とかないし、頭が大事とい
 う概念がないので頭を使って移動して
 いる。こういう人工知能を使うと人間
 が想像できない気持ち悪い動きが表現
 できるんじゃないか…、、
 これが我々がやっている事です」
これに対して宮崎監督の怒りは、とても
静かな口調で始まった。。

「あのう、、私には身体障害の友人がい
 るんですよ。ハイタッチするだけでも
 大変なのね。その彼の事を思い出して
 僕はこれを面白いものと思って見る事
 ができないんですよ。
 これを作った人は人の痛みとか、そう
 いうものを考えないでやってるでしょ
 う?極めて不愉快ですよね。そんなに
 気持ち悪いものを作りたければ勝手に
 やってればいい。私はこれを自分たち
 の仕事とつなげたいとは全然思わない。
 なにか生命に対する侮辱を感じます。」
社をあげて研究所まで立ち上げて力を入
れてきた会社の会長としては予想だにし
なかった叱責の言葉に対して

「まだ、、これは実験段階なので。。」

と言い繕うのが精一杯の様子だった。
表情が強張るのを隠せなかった。
手描きの絵コンテにしか出せない愛くる
しさ、温かみがある。最近ほぼ全ての映
像にCGが取り入られている。確かに綺麗
だと思うが、無機質で血が通った温かみ
を全く感じない。引かれた線ひとつとっ
てもただただ味気ない。人間が作ってい
るのか機械が作っているのか良く分から
ない。

私は最近のアニメより昭和時代のどこか
デッサンを間違えたようなアニメの方が
見ていて数段しっくりくる、、

とか言うと、

既に単なる年寄りの僻みだと思われるだ
けなのだろうな。。

手描きだけで長編アニメを作る大変さは
多分、自分の想像を遥かに超えたものだ
と思う。絵コンテをめくりながら、ひとつ
ひとつの動きを決めていく気が遠くなるよ
うな作業だと思う。

ジブリでは今後CGは使いながらも手描
きの良さを保った作品を試行錯誤して
いくようだ。次回作を大いに期待して待
っていたいと思った。

「どんなに大変でも僕は何もしないで、
 一生を終えるような事はしたくないん
 だよね。まだ死んじゃ駄目だと思う中、
 仕事をしながら一生を終わる事ができ
 たら幸せだね。」

カメラに向けてそのような話をしていた
顔が輝いていた。一生ものの仕事を持
っている方って本当に羨ましいと、また
強く思わせてくれる番組だった。


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